看護専門学校に受かる人・落ちる人の共通点を現役看護師が本音で語ります
看護専門学校に合格できるかどうかは、学力だけで決まるわけではありません。現場で働く立場から見ると、「受かる人」と「落ちる人」には、驚くほどはっきりした共通点があります。ここでは、現役看護師の視点で、その違いを本音でお話しします。
受かる人と落ちる人はどこで分かれるのか
看護専門学校を目指す多くの人が、「自分は勉強が苦手だから無理かも」「頭のいい人しか受からない」と考えがちですが、実際にはそうとは限りません。勉強が得意かどうかよりも、「合格に向けた行動パターン」や「日々の習慣」の差が、合否に直結していると感じます。
現役看護師として、学生や受験生と関わる中で見えてくるのは、次のような傾向です。
- 受かる人は、自分の弱点を直視し、修正し続ける習慣がある
- 落ちる人は、「なんとなく頑張っている」けれど、方向性がずれたまま走り続けてしまう
- 受かる人は、勉強の「量」と「質」の両方を意識している
- 落ちる人は、「やった気になれる勉強」に時間をかけがち
つまり、合否の分かれ目は、「才能」よりも「勉強への向き合い方」にあります。ここからは、具体的に「合格する人」と「落ちる人」の共通点を、もう少し掘り下げていきます。
合格する人の勉強の仕方
まずは、「受かる人」が当たり前のようにやっている勉強の仕方から見ていきましょう。特別なことではありませんが、それを「徹底して続けられるかどうか」が勝負です。
1. ゴールから逆算して勉強している
合格する人は、最初に「何を」「いつまでに」「どれくらいできるようになるか」を決めています。漠然と「たくさん勉強しよう」ではなく、次のように具体化しています。
- 志望校の出題傾向を知る(過去問や募集要項など)
- 必要な科目・単元をリスト化する
- 試験日までの残り日数から、1週間・1日のノルマを決める
例えば、「数学の計算分野は○月中に基本問題を固める」「過去問は本番1か月前から週○回解く」など、逆算して予定を立てています。逆算しているからこそ、今やるべきことに迷わず、勉強の優先順位をつけられるのです。
2. 「理解」と「暗記」を分けて考えている
看護受験では、国語・数学・英語・理科など、科目は多岐にわたります。その中で合格する人は、「これは理解が大事な単元」「これは暗記が中心」と区別して勉強しています。
- 数学:公式を丸暗記ではなく、「なぜその公式になるのか」まで理解しようとする
- 英語:文法は理解中心、単語・熟語は暗記中心と割り切る
- 理科:用語は暗記、しくみは図や言葉で自分なりに説明できるまで理解する
理解が必要な部分を暗記だけで乗り切ろうとすると、応用問題で手が止まります。一方、暗記すべきものを「そのうち理解できるだろう」と放置すると、基礎が抜けたままになります。合格する人は、このバランス感覚が優れています。
3. 小さな「できた」を積み重ねる仕組みを持っている
合格する人は、モチベーションに依存せずに進めるための「仕組み」を持っています。具体的には、次のような工夫です。
- 1日30分×3回など、細切れで集中して勉強する
- 「今日やることリスト」を作り、終わったらチェックを入れる
- 週に1回は、「できるようになったこと」を振り返る
看護師の現場でも、いきなり難しい処置ができるようになるのではなく、基本の観察や手技を少しずつ積み上げていきます。受験勉強も同じで、「昨日より一歩前進している感覚」を自分で作れる人が、途中で折れずに最後まで走り切ります。
4. 質問や相談を「早めに」する
合格する人は、「分からない」をそのままにしません。
- 学校の先生や塾講師に質問する
- 参考書や解説を複数見る
- 同じ問題を、説明できるレベルまでやり直す
特に看護を目指す人にとって、「分からないことをそのままにしない姿勢」は、とても大切な資質です。実際の現場でも、分からないことは先輩に確認し、安全を優先して行動することが求められます。その意味で、質問する力は「合格力」であると同時に、「看護師としての適性」の一つでもあります。
落ちる人に共通する “残念な勉強パターン”
ここからは少し耳が痛い話かもしれませんが、「落ちる人」に共通するパターンを挙げていきます。当てはまるところがあれば、そこがあなたの「伸びしろ」です。
1. 勉強している“つもり”になっている
落ちる人の大きな特徴は、「やった時間」=「勉強した量」だと思ってしまうことです。例えば、次のような状態です。
- 参考書を読むだけで、手を動かさない
- マーカーを引いて満足する
- 問題を解いたあと、解説を読むだけで終わる
これらは、「勉強している気分」にはなれますが、学力はあまり伸びません。本当に力がつくのは、「自分の頭を使って考えた時間」と「間違いを修正した時間」です。「今日は何時間勉強したか」だけでなく、「何をできるようになったか」に目を向ける必要があります。
2. 計画倒れが続いても、軌道修正しない
手帳やノートに立派な勉強計画を書いたまま、実行できていないケースもよく見ます。計画自体は間違っていなくても、
- 1日ごとのノルマが多すぎて、すぐ崩れる
- 一度遅れると、立て直しをせずに放置する
- 「また今度ちゃんとやろう」と先延ばしにする
といったことが続くと、気づいたときには試験目前になってしまいます。合格する人も計画どおりに行かない日がありますが、「じゃあ、どこを減らして、どこを優先するか」と、必ず調整しています。落ちる人は、ここで「調整」をせず、計画を放置してしまうのです。
3. 苦手科目から逃げ続ける
誰でも得意・不得意はありますが、落ちる人は苦手科目を後回しにし続けます。
- 模試や問題集でも、得意なところばかり解く
- 苦手科目は「時間があるときにまとめてやろう」と先延ばし
- 苦手な単元のページが、いつまでも真っ白
看護専門学校の入試では、合格ラインを越えるには「大きな穴」がないことが大事です。得意科目で高得点を取っても、苦手科目で大きく落としてしまうと、合計点が足りません。苦手をゼロにする必要はありませんが、「ここまでは取る」という最低ラインを決めて、少しずつ埋めていく必要があります。
4. 情報ばかり集めて、行動が変わらない
最近は、SNSやブログ、動画などで「勉強法」「合格体験記」がたくさん手に入ります。その一方で、落ちる人に多いのが、
- 勉強法の情報をひたすら集める
- 参考書だけが増えていく
- 「何を使うか」で悩み続けて、「どう使うか」を深めていない
という状態です。大事なのは、「どの勉強法が正しいか」よりも、「自分が続けられる形にどう変えるか」です。ある程度情報を集めたら、一度立ち止まり、「この1冊」「このやり方」でしばらく続けてみる覚悟が必要です。
現役看護師から、これから受験するあなたへ
看護師として働いていると、「看護師になりたい」と相談してくれる方に出会うことがあります。その中には、勉強が得意とは言えなかったけれど、コツコツ努力して夢を叶えた人もいれば、あと一歩のところで諦めてしまった人もいます。その違いは、やはり「勉強との向き合い方」にありました。
ここで紹介したポイントを、最後に簡単に整理します。
- 合格する人は、ゴールから逆算し、「今やるべきこと」が明確
- 合格する人は、「理解」と「暗記」を意識して勉強し、質問を惜しまない
- 落ちる人は、「勉強した時間」に安心してしまい、「できること」が増えていない
- 落ちる人は、計画が崩れたときに軌道修正せず、苦手から逃げ続ける
もし、今の自分が「落ちる人のパターン」に当てはまっていたとしても、それは「手遅れ」という意味ではありません。看護の現場でも、ミスや反省を通して、より安全で良い看護を目指していきます。同じように、勉強でも、「うまくいっていないところ」に気づけた瞬間から、やり方を変えていけばいいのです。
今日からできる、一番小さな一歩は何でしょうか。
- 過去問を1年分開いて、「どんな問題が出るか」を確認してみる
- 苦手な科目の中から、「この見開き2ページだけ」やってみる
- 「今日やること」を3つだけ書き出して、終わったら消していく
どれでも構いません。その小さな一歩が、数か月後の「合否」を分ける大きな差になります。
看護師という仕事は、決して楽ではありません。責任も大きく、心が折れそうになる場面もあります。それでも、多くの患者さんやご家族と関わりながら、人の回復や生活を支えられる、とてもやりがいのある仕事です。
その入り口である「看護専門学校の受験」は、あなたがその一歩を踏み出すための関門です。もし勉強方法に不安があるなら、ぜひ現役看護師や専門の指導者の力も頼ってください。一人で抱え込む必要はありません。
あなたの「看護師になりたい」という思いは、十分に価値があります。その思いを、合格という形につなげていけるように、勉強の仕方から一緒に見直していきましょう。

